Project Gutenberg から三つのニュース

知っている人は知っているだろけれど Project Gutenberg が四万冊目の電子書籍を出しました。(こちら)厳密にはタイトルの重複やひっこめられた本もあるので、所蔵している本は四万冊弱というのが正しいのだけれど、しかしわれわれの努力が四万冊目という形をとったという意味で、まことにおめでたい。栄えある四万冊目は「Extinct Birds 絶滅した鳥」という美しいイラストの挿入された本で、それを見ながらわたしは extinct books というものも存在するだろうなと、妙なことを考えてしまった。

二つ目のニュースは、Project Gutenberg が自己出版のポータルを作ったこと。(こちら)登録すれば、誰でも無料で自分の作品をアップロードし、コメントやレビューやフィードバックが受けられる仕組みになっている。ただし内容に問題がある作品は受け入れられません。

三つ目は、実はニュースではないのだけれど、大切なことだからここに指摘しておきます。Gutenberg Canada のホームページには TPP 反対のメッセージが去年から掲げられています。TPP に加入すると確実に著作権の保護期間が七十年「以上」に伸びるからです。(ちなみにカナダの現在の保護期間は五十年。)

パブリック・ドメインというのは著作権がなくて、誰でも自由に使えて、すてきな空間だ、などと思っている人がいます。確かにそうではあるけれど、同時にその境界においては絶えず「戦争」が行なわれていることを忘れてはなりません。パブリック・ドメインを享受したいなら、戦争に参加することも要請されているのです。戦争に負ければ、享受できる領域はどんどん狭くなるのですから。

だから Gutenberg Canada のアピール文は「なぜ外国人が我が国の法律を作るのか」「ともにこの戦いに勝とう。自分たちのために、同胞市民のために、そして未来の世代のために」といった強い語調を用い、TPP 反対のメールを政府や議員に出そうと積極的な行動を呼びかけている。Gutenberg Canada の創始者 Dr. Akrigg が政府に提出したコメントも載せられています。カナダやニュージーランドではこうした草の根の反対運動が起きているのに、日本では何も起きていないようですね。恐らく唯々諾々とお上の決めることに従うだけなのでしょう。彼らにとってパブリック・ドメインは戦って守るべきものではなく、お上から与えられた「幼児の遊技場」みたいなものなのでしょう。

(わたしは最近、日本人のことを「彼ら」と言うようになり、それはおかしいのではないのかとアメリカの友人に指摘されたが、しかし昨今の日本人のへたれ具合を見ると、「彼ら」と言わざるをえない。)

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まとめ【Project Gutenberg か】

知っている人は知っているだろけれど Project Gutenberg が四万冊目の電子書籍を出しました。(こちら)厳

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