タダではすまない脱原発

日本人は脱原発とTTPは関係ないと思っているらしいけどとんでもない。TTPに入れば、日本が脱原発を決めた瞬間、とんでもない金をアメリカの企業にふんだくられる「可能性」がある。

TTPにはISD条項というものがある。これはたとえば日本で活動しているアメリカの企業が、日本の法律などのせいで損益を被った場合、日本政府を訴えることができるという協定です。Corporate Europe Observatory and the Trasnational Institute が出したレポート Profiting From Injustice (こちらを参照)を見れば分るけど、この手の裁判は近年圧倒的に増え、その補償金額も巨額化している。欧米の法律事務所はこの手の裁判を企業にどんどん勧めている。とりわけ危機的な状況にある国家、最近の例ではギリシアやリビアなどに対して。その結果、国民の健康や環境保護のための法律が成立させられない、あるいは無力化してしまう、という状況が発生している。

この裁判の中で日本が知っておくべきは、スウエーデンの Vattenfall という電力会社と、脱原発を決定したドイツとのあいだの裁判だ。簡単に言うと、ドイツとスウエーデンのあいだには一種のISD条項が結ばれています。そして Vattenfall はスウエーデンの会社であるけれど、多国籍企業でドイツに原発を二基持っています。さて、ご存じのようにドイツはフクシマの大惨事を受けて、国家として脱原発を決めました。その決定がくだされた直後の2012年の五月、Vattenfall はドイツを訴え、自分逹の事業に対する損害として37億ユーロを請求したのです。

いいですか、日本の皆さん、TTPに加入したら、かりに国家として脱原発を決定したとしても、その代償としてとんでもない金を払わせられる可能性があるのですよ。日本の原発は、アメリカのメーカーからどんな技術的な、あるいは物的な援助を受けていますか。それはどれくらいの額になりますか。そのへんの確実な情報をぼくはずっと調べているのだけれど、ジャーナリストでそれをきちんと調べている人はいますか。日本の原発に何らかの技術的・物的供与をしているアメリカの会社は、もうすでにこうした訴訟を視野に入れ、最大限の補償が取れるように画策しているはずです。そしてその保証金はみんな税金で支払われるのだ。司法は今や儲かるビジネスなのです。

(またTTPに加入して日本の電力市場が外国にも開放され、アメリカの電力会社が日本に乗込んでくるとする。そして日本が脱原発を決定できなかったとしたらどんな事態が想定されるのか。アメリカの会社が日本に原発を建て、そこが事故を起したとしたら? そこらへんのことを政治家は議論していますか。アメリカの企業はとっくにそこまで見越して、自分逹に有利なようにTPPの条文を作らせていると思いますよ。アメリカから日本を見ると、日本人の子供っぽさが非常によく分る。歯がみしたいくらいにね。)

個人情報を守れ!グーグル対策

Google のプライバシー・ポリシーが三月一日から変更になります。今までは別々に扱われていた顧客のデータや情報を一括管理するというのです。つまり個人情報、たとえばグーグル・メールの情報、グーグルの検索エンジンの使用の履歴、YouTube で見た動画の履歴、いろいろなネット利用の情報がすべて「あなた」の名前の元に一元的に集約されるのです。

え、どういうことかわからない? うう~ん、つまりですね、あなたが毎晩どんなエロ動画を見ているかとか、どんなエロワードで検索をしているかとか、要するに、あなたがどんな「性」癖を持っているかと言うことを Google は全部知ってしまうと言うことです。困るでしょう?

しかし Google は便利だから使わないわけにもいかない。というわけでグーグル対策のヒント一つと、一般的にネット上で個人情報を守るために役立つヒントを六つほどご紹介します。ソースはわれら消費者の味方 Electronic Frontier Foundation です。(こちらこちらの記事を参照のこと。)


Google のアカウントを持っている方は、アカウントを使ってサイン・インしてください。メールのアカウントでも何でもいいです。

サイン・インしたらブラウザーのアドレスバーに http://www.google.com/history と入力して移動してください。なんとあなたが最近訪れたウエッブサイトの記録があらわれます。

それをですね、remove all Web History という上の方のボタンをクリックして消してしまうのです。

「消しますか」とか訊いてくるので、OK を押しちゃってください。

そうすると、履歴が消えるだけでなく、Web History の機能も止るのです。個人情報を守りたいなら、このままにしておいてください。上の方に Resume ってボタンがあるけど、これを押すとまた履歴を取られてしまいますので、御注意。

以上が Google 対策。で、これから挙げる六つのヒントは、個人情報を守るための一般的に有効な智恵です。


自分の名前や住所を検索にかけたことってありませんか。あれは絶対止めた方が好い。あなたの正体をさらすようなものだから。クレジットカードの番号とか、検索しちゃいけませんよ。ヤフーとかAOL とかもGoogleとおなじで、膨大な顧客情報を収集しているんだから。


あなたが加入している ISP の検索エンジンは使ってはいけません。AOL に加入しているなら AOL のサーチエンジンを使うのは避けるということ。ISP はあなたが誰か知っていますからね、検索内容とあなたを結びつけるのはいとも簡単。


Google とか MSN とかアカウントを作ってログインさせることがありますね。Google だったら Google Mail と Google Chat とかを使うときはログインするし、MSN ならホットメールとかメッセンジャーを使うときにログインする。ログインした状態で検索エンジンを使うと、その履歴とあなたを結びつけるのは簡単です。だからGmailを使ってログインしたまま Google の検索を利用するのは危険です。

面倒臭いけど、二つのブラウザーを使って、Gmail は IE で、Google の検索は Firefox で、と分けるやり方もあります。


検索エンジンのクッキーもブロックしましょう。クッキーはできることなら全部ブロックしたいんだけど、そうなると利便性が損なわれるから、ブラウザーを閉じたらクッキーもなくなるという設定にして我慢するしかない。IE をお使いなら、
(1)ツールメニューからインターネット・オプションを選ぶ
(2)プライバシーのタブをクリック、詳細設定を選択。
(3)「自動 Cookie 処理を上書きする」にチェックを入れる。
(4)ファースト・パーティの Cookie「ブロックする」にチェック。
(5)サード・パーティの Cookie「ブロックする」にチェック。
(6)「常にセッション Cookie を許可する」にチェック。
こうやっておいて、一日に一回はブラウザーを閉じるようにしましょう。するとクッキーも消えてくれます。

上の記事には Firefox の設定の仕方も書いてあるんだけど、うまくいかなかった。ただしわたしがよく使う検索エンジンはすべてクッキーをブロックするようには設定しておきました。


IPアドレスを変えましょう。ダイナミックIPアドレスをお持ちの方はモデムを一日切ってしまうんですね。すると IP アドレスが変わる。

しかしスタティック IP アドレスの場合はモデムを一週間切っていても変わりません。そこで……


Tor のような匿名化ソフトを使ったり、Privoxy とか、Anonymizer などのサービスを利用しましょう。これは上級クラスのヒントで、わたしはこの三つのソフトやサービスを使ったことがないので、記事に書いてあることをそのまま書いただけです。しかし Tor あたりは、ウエッブサイトを見て、導入してみようかなと考えているところです。

一企業が世界じゅうの人の個人情報を握るというのは怖ろしい事です。さらにアメリカ政府が法制化したら、Google の情報はアメリカ政府にも渡ることになります。とんでもない話だ。

去年から今年の一月にかけて、わたしは SOPA 反対のため、集会に出て演説もしたけど、今度はGoogle ですからね。まったく大企業というのはこっちに休む暇もあたえず攻撃を仕掛けてくる。

ブログ終了のお知らせ

九月から家族とアメリカに長期滞在の予定です。このブログをどうしようかと思っていたのですが、これからしばらくは忙しくて更新することができないし、向こうに行けば新しい角度からものを考えるようになりますから、態勢を立て直してブログをまた新たに立ち上げようと考えました。

というわけで、このブログは八月で終わりにします。マイナーなテーマを扱っているにもかかわらず、読んでくれた方には本当に感謝です。

追記:円高というのも悪くはないですね。これで日本に帰ってくる頃、円安になってくれれば言うことありません。

原発事故被害想定地図

ハザードマップというものがあります。津波とか地震とかが起きた場合、その被害がどのようなものになるのか、範囲とか程度を示し、さらに避難経路や避難場所を図示した地図のことです。

それと同じものを原子力発電所事故に対しても作るべきでしょう。原発事故は「ありえないもの」ではなく、何十年も続く長期的な、しかも甚大な健康被害をもたらすものであるとわかった以上、それに対してわれわれは実際的な対策を練らなければなりません。

福島で原発事故が起きてから放射能汚染マップが作られていますが、事故が起きていない地域においても、事故の時期や規模をいくつか想定し、何種類かのハザードマップを作るべきだと思います。北海道の泊原発は営業運転が許可されたらしいけれど、北海道は雪が降りますから、冬に事故が起きた場合は汚染された雪をどうするのか、また四月に雪どけがはじまり、川や海に汚染水が流れだすのをどう防ぐか、そういう対策を立てるためにもハザードマップは必要でしょう。

無能なうえに嘘しか言わない政府にマップの作成は任せられませんから(やる気もないでしょう)、ここはひとつ大学などの研究機関が率先していくつかの事故シナリオを作り、それぞれのケースにおける被害範囲を特定してもらいたい。一般人もそれを見れば、事故の被害がどういうものなのか、おおよその見当がつくというものです。今のままでは原発事故は、福島以外の地域に住んでいる人にとって、想像上の事故でしかありません。

首相の言葉

オスロで起きた大量射殺事件を「テロ」と表現した新聞が多かった。これに違和感を抱いた人はわたしだけではないはずです。(切にそう願う。)

911が起きたときブッシュ大統領は「これは戦争だ」と言いましたが、日本でも浅田彰などは冷静に「これは犯罪だ。戦争ではなく犯罪だ。」と言いました。そして「本来は、証拠を固めた上で、彼らを警察によって検挙し、司法によって裁くというのが筋でしょう。」と続けています。(「批評空間」第三期二号)アメリカがヒステリックに戦争に走るのではなく、浅田氏の言うようにすべきであったことをわたしたちは知っている。

ノルウエーがアメリカのような間違いを犯さないことを、わたしは願っていたけれど、どうやら杞憂に過ぎなかったようです。ノルウエーの首相の Jens Stoltenberg 氏がすばらしい発言をしているからです。彼は、国家がテロリスト攻撃を理由に人々から基本的自由を奪うような真似は決してさせないと誓いました。彼は事件を警察が扱うべき犯罪と見、「テロに対する戦争」みたいな軍事的事件とは見ていません。たしかにこの事件によって国家は変わるでしょうが、しかし彼は「今まで以上に開かれ、寛容な社会」へ変わることを彼は望むと言ったのです。(こちらの記事です。)

彼は数日前にも「一人の人間がこれほどの憎悪を示すことが出来るのなら、われわれ全員が一丸となればどれほどの愛が示せるだろう」と言いました。

立派な言葉です。日本の政治家からはおよそ期待できない言葉ですが。ちなみに日本の政治家が放射能に対する安全基準を低くし、さらに311以降、いわゆる「インターネット監視法」に集約される言論統制を行ってきた事に対して、海外からは「日本よ、どうなってしまったんだ、おまえは民主国家じゃなかったのか」という声が澎湃として湧起っている。日本のメディアは一言も報じないけれど、知っておくべき事です。

訂正: mtml さんからご指摘を頂き、調べ直したところ、「「一人の人間がこれほどの憎悪を示すことが出来るのなら、われわれ全員が一丸となればどれほどの愛が示せるだろう」と言ったのは、首相ではなく、ほかの議員さんのようです。わたしはてっきりどちらも首相の言葉を思い込んでいました。しかし首相だけでなく、ほかの議員からもこんなすばらしい言葉が出てくるなんて、ノルウエーの政治家はいったいどれだけレベルが高いんでしょうか。
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